Click Icon or Scroll

Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-05-02

カール・ブッセ「山のあなた」


山のあなた

山のあなたの空遠く
「幸」さいはひ住むと人のいふ。
ああ、われひととめゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。

カアル・ブッセ「詩集」


Karl Busse 1872-1918「詩集」
上田 敏 訳 1903「萬年艸 第五号」


出典:日本近代文学大系 52 明治大正譯詩集「海潮音」1971 角川書店

注)…のあなた = …の彼方 向こう 遠くの場所を指す
注)尋めゆきて = 尋ねもとめて行って
注)さしぐみ = わいてきて


0 件のコメント:

コメントを投稿

      ********** 投稿要領 **********
1. [公開] ボタンは記入内容を管理者宛に送信し即公開はしません
 (サイト劣悪仕様により当該文字列変更不能)
2. 非公開希望の場合もその旨記述しこのボタンで送信して下さい
3. 送信された記述内容は管理者の承認を経て原則公開されます
4. 反公序良俗, 政治的偏向過剰, 宣伝, 広告, スパム等は不可
      **********************************