エマニュエル・パユというフルーティスト、長い間名前だけは知っていましたが、つまらぬ理由から聴いたことはなかったのですが……
初めて聴いたこの "Syrinx" まさに、衝撃的でした。
初めて聴いたこの "Syrinx" まさに、衝撃的でした。
余談になりますが、音楽家なのに音楽そのもの以外のところで、わざと人目を引いて名前を売ったり、様々なゴシップが流れてきたり、という人、根っから大嫌いなのです。大昔の話ですが、カラヤン、オザワ、カラス、など……それぞれ、演奏は素晴らしいのだろうとは思いますが… 嫌いでした。
しかし、マリア・カラスは CD を持っていて時々聴きますが、さすがに素晴らしいです。
カラヤンとオザワは、それらの名を聞いて音楽を聴く気にはなれないので今後も聴くことはありません。
ところで、前々から、ベルリン・フィルの首席フルート奏者が、エマニュエル・パユとよく似ていると思っていたら、なんと、同一人物であることが判っておどろきました。
オケのメンバーであると同時に、ソリストとしても独自の活動をすることもある、ということのようです、知りませんでした。
それで、パユさん、一曲聴いて見ました。
曲は、ドビュッシー作曲の無伴奏フルートの小品「シランクス」。
この曲は、フルートの音そのものに興味があって、今までも、超著名な演奏家の演奏をいくつか聴きましたが…… 面白くない曲、という印象でしかなかった曲です。
それが、パユさんの演奏が始まって、びっくり! まるで、違う曲が始まったよう。
まさに、精神一到何事か成らざらん、という感じのする、気合の入った演奏。
大変美しい音色で、聞こえなくなりそうな、絶妙なレベルの最弱音と、長い休止…… その度に、曲が止まってしまうかのようであって、さにあらず、その休止の緊張が次のフレーズへの橋渡しとなって、曲全体がスリリングに一つにまとまる。
こういう演奏を聴くと、良い演奏に対する褒め言葉として良く聞く、Good interpretation! という表現を思い出します。
曲を良く理解し、独自の深い解釈を加えて、それを演奏で表すこと、それができているという褒め言葉でしょうか。
それが、みごとに決まると、曲が生まれ変わるかのようです。
「シランクス」面白くない曲ではなかった。
しかし、難しい曲。
牧神のパンが、葦で作った笛を吹き……
葦に変わり果てたニンフのシュリンクスを偲び……
シュリンクスを追い詰めた自分を省みたのか……
最後の半端に消え入る音は……?
∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥
Bravo !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
5'26"
"Syrinx"
作曲:Claude Debussy
フルート: Emmanuel Pahud
会場:Live from Berliner Philharmonie
作曲:Claude Debussy
フルート: Emmanuel Pahud
会場:Live from Berliner Philharmonie
注)シランクス = ギリシャ神話のニンフにしてアルテミスの従者、シュリンクスの名をフランス語読みにしたものである。彼女は牧神パンに一目惚れされてにじり寄られ、恐怖に駆られて逃げ惑ううちにラドン川のほとりで逃げ場を失い、川の妖精に祈って葦に姿を変えたと言い伝えられている。葦になったシランクスの声に聴き惚れたパンは「少なくとも、あなたの声と共にいることができた。」と喜び、その葦を手折って葦笛シュリンクスパンフルートを作り、自らのトレードマークとした。
-ja.wikipedia.org
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改訂:2019.01.03 レイアウト更新 クリップ差し替え(同一演奏) 末梢表現変更
2026.05.28 動画埋込サイズ変更
2026.06.06 一部表現変更 レイアウト微調整
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