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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2025-01-20

Jack Alexander "アーニー・ローリー" : Annieの生家で歌う


この歌の歌詞は「誓いしアーニー・ローリー わがいのちよ」という歌詞で覚えている、堀内敬三さんの名訳。中学の教科書にも載って広く親しまれています。

八年前、この記事の初版に埋め込まれその後リンク切れとなっていた貴重なビデオ•クリップが復活しているのを発見しました


堀内敬三氏の訳は著作権保護のためここに載せられません。それで、原詩を対訳付きで楽しめるよう訳してみました。 全歌詞を訳してみて、先達の訳のすばらしさ凄さに改めて感じ入りました。その訳された歌詞が、メロディーに合わせて歌えるということ、つまり、原詩が日本語歌詞では極めて限られた語数になってしまう詩に訳され、なお原詩の趣を全く損ねていなこと、それには驚くばかりです。

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クリップで歌うのは、The Alexander Brothers の Jack Alexander さん、当時78歳。

The Alexander Brothers は、兄 Jack さんの歌と、弟 Tom さんのアコーディオン演奏のデュオ。
スコットランドの人気デュオで、スコットランドの伝統音楽や宗教曲の分野での活躍が多いなか、60年代の彼らのヒット曲 "Nobody's Child" のシングルは、当時人気絶頂の The Beatles のヒット曲を凌いで売れたといわれています。

ご覧のようにキルトで正装し、ここで歌う歌詞には他のバージョンよりスコットランド語が多く使われています。
彼が、スコットランドの伝統を、また、アーニー・ローリーの歌を、こよなく愛する気持ちが、この歌によく表れているように思います。
そしてそれが、この歌詞の原作者、William Douglas が Annie Laurie に寄せた思いと、みごとに重なって、素晴らしい歌になりました。

このビデオはアーニーの生家 The Maxwelton House の前庭でのロケーション収録という極めて貴重なものです。
なお、当ブログ「土風空」のトップページのタイトルバックは、その The Maxwelton House と周囲の領地である牧場の写真(©️Google)で、2018年に撮られたものです。


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Annie Laurie
アーニー・ローリー


1.
Maxwelton Braes are bonnie where early fa's the dew
マックスウェルトンの丘は素晴らしい 朝露も降りる

And it's there that Annie Laurie gied me her promise true
そこで アーニー・ローリーが 僕に 真実の誓いをしてくれた

Gied me her promise true, which ne'er forgot shall be
僕に 真実の誓いをしてくれた、決して忘れられることのない 誓いを

And for bonnie Annie Laurie I'd lay me doon and dee
だから かわいいアーニー・ローリーのためなら 僕は死もいとわない


2.
Her brow is like the snowdrift, her neck is like the swan
彼女の額は 雪の吹きだまり うなじは 白鳥のよう

Her face it is the fairest that e'er the sun shone on
顔は それこそ美しく いつまでも輝き続ける太陽のよう

That e'er the sun shone on and dark blue is her e'e
いつまでも輝き続ける太陽 そして 濃いブルーの眼

And for bonnie Annie Laurie I'd lay me doon and dee
だから かわいいアーニー・ローリーのためなら 僕は死もいとわない


3.
Like dew on the gowan inlying is the fa' o' her fairy feet
庭のヒナギクの雫のように 彼女の妖精のような足は下りる

And like winds in summer sighing her voice is low and sweet
そよぐ夏の風のように やわらかく甘い彼女の声

Her voice is low and sweet, and she's a' the world tae me
やわらかく甘い彼女の声、そう 彼女は僕の全世界なんだ

And for bonnie Annie Laurie I'd lay me doon and dee
だから かわいいアーニー・ローリーのためなら 僕は死もいとわない

And for bonnie Annie Laurie I'd lay me doon and dee
だから かわいいアーニー・ローリーのためなら 僕は死もいとわない


William Douglas (originally):土のちり訳


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Bravo !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

3'36"
"Annie Laurie"
Words: William Douglas (originally)
Tune: Alicia Ann, Lady John Scott
Performer: Jack Alexander of The Alexander Brothers
Location: The Maxwelton House, Thornhill, Scotland


注)
・スコットランド語の混ざった英文の原詞は、ネット上で広く紹介されている様々なバージョンの歌詞をベースに、実際に歌われている歌詞に合わせて修正を加えて収録しました。
英文としてみると間違いのように見える単語はスコットランド語によるものであって、収録ミスや誤植によるものではありません。

・私が参照した他のどのバージョンの歌詞にも載っていないが、実際に歌われている歌詞としてここに掲載せざるを得なかった単語があり、それらは次の2つです、inlying, tae.
これらが、不適切であると考えられる場合は、その旨コメントでお知らせ頂けますようお願いします。


初版:2017.10.09
改訂:
2017.10.15 誤記訂正 Tom ↔ Jack m(_)m
2017.10.15 誤記訂正の訂正 Tom → Jack m(_)m
2017.10.27 カテゴリー変更
2018.06.15 アニー → アーニー
2018.08.28 レイアウト更新 リード変更 他
2020.03.15 J.レッドパス "アーニー・ローリー"へのリンク記載, 名訳称賛加筆
2020.05.06 訳語末梢表現変更
2020.10.10 動画差替,説明追記
2023.06.12 動画再差替,snow breast → snowdrift,他

改訂新版:2025.01.20 オリジナル動画復活
改訂:
2025.01.20 誤植訂正 2025.01.23 末梢表現変更



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