「金襴緞子の帯びしめながら 花嫁御寮はなぜ泣くのだろ…」
この、真正面で向き合うとちょっと重いテーマに、童謡のかわいらしさで踏み込んでいるところが秀逸。
小柳ルミ子さんの歌唱がすてきです。
小柳ルミ子さんの歌唱がすてきです。
この歌を童謡とするのにはちょっと違和感を感じますが、大正時代の少女向け雑誌に掲載するために作られたという経緯から、また題材がままごと遊びの情景のひとつと思われることから、社会的位置づけとしてはやはり童謡なんでしょう。
Wikipedia より引用:
「(この)詩は雑誌『令女界』の大正13年(1924年)2月号に詩画として掲載されたもので、完成経緯については蕗谷虹児が後に朝日新聞の談話で次のように語っている。」
「当時、西条八十さんの詩に私と加藤まさを氏が交代でさし絵をかいていた。ある日、神田の雑誌社で詩ができるのを待っていたが、締め切り間際になっても届かない。編集者が何とか代作してくれという。そこで、二時間ほどで詩とさし絵をかき、急場を間に合わせた。それが花嫁人形。」- ja.wikipedia.org
「(この)詩は雑誌『令女界』の大正13年(1924年)2月号に詩画として掲載されたもので、完成経緯については蕗谷虹児が後に朝日新聞の談話で次のように語っている。」
「当時、西条八十さんの詩に私と加藤まさを氏が交代でさし絵をかいていた。ある日、神田の雑誌社で詩ができるのを待っていたが、締め切り間際になっても届かない。編集者が何とか代作してくれという。そこで、二時間ほどで詩とさし絵をかき、急場を間に合わせた。それが花嫁人形。」- ja.wikipedia.org
そうであってもこの歌にはその枠に収まりきれない情緒が感じられ、大人にとっても味わい深い童謡のひとつです。
泣くに泣かれぬ 花嫁人形は
赤い鹿の子の 千代紙衣装
赤い鹿の子の 千代紙衣装
これは、示唆に富んだみごとな象徴詩ですね。
家族と社会の狭間で、制度としきたりの抑圧のもとで、千々に心乱れる花嫁。
泣けば鹿の子の "たもとが切れる"、すなわち縁が切れて嫁入りは成り立たなくなる… だから、泣くに泣かれぬ。
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花嫁人形
金襴緞子の 帯しめながら
花嫁御寮は なぜ泣くのだろ
文金島田に 髪結いながら
花嫁御寮は なぜ泣くのだろ
(間奏*)
あねさんごっこの 花嫁人形は
赤い鹿の子の 振袖着てる
泣けば鹿の子の たもとがきれる
涙で鹿の子の 赤い紅にじむ
(間奏)
泣くに泣かれぬ 花嫁人形は
赤い鹿の子の 千代紙衣装
注)金襴緞子=金襴や緞子. また,高価な織物
- 金襴=金糸で文様を織り出した織物
- 緞子=特有の光沢と手触りを出した絹糸 (辞泉)
- 金襴=金糸で文様を織り出した織物
- 緞子=特有の光沢と手触りを出した絹糸 (辞泉)
注)花嫁御寮=花嫁を敬ったり親しんだりしていう語 =花嫁御 (辞泉)
注)文金島田 (=文金高島田) =島田髷 (まげ) の根を元結で高く巻き上げた優美で華やかなもの. 現在では主に花嫁の髪形として用いる (辞泉)
注)鹿の子=シカの子. 転じて,シカ,かこ =鹿の子絞り: 鹿の背の白いまだらに似た絞り染め =鹿の子染め (辞泉)
注)千代紙 (衣装)=紙に花紋など種々の模様を色刷りにしたもの. 小箱の表張りや紙人形の衣装などに用いる(辞泉)
参照:小学館大辞泉 1995 小学館 (辞泉)
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小柳ルミ子さんの歌で "花嫁人形"。
初めの間奏*にのみ登場するスティールギターの音の揺れがなんとも下品で、なくもがな。しかし、それに増して清涼で爽やかな歌唱がすばらしい!
Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
3'30"
"花嫁人形"
作詞:蕗谷 虹児
作曲:杉山長谷夫
歌:小柳ルミ子
アルバム "あしたも日本晴れ" より
作曲:杉山長谷夫
歌:小柳ルミ子
アルバム "あしたも日本晴れ" より
初版:2019.02.06
改訂:
改訂:
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