
cogito ......
はたなびく小旗の如く涕かんかな
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……
2016-09-04
2016-08-30
J. ゴールウェイ:ヴィヴァルディ 「ラルゴ」
2016-08-21
2016-08-19
2016-08-14
2016-08-12
2016-08-10
中原中也 「羊の歌 IIII」

中原中也「山羊の歌」より
羊の歌
安原喜弘に
IIII
さるにても、もろに佗しいわが心
夜な夜なは、下宿の室に独りゐて
思ひなき、思ひを思ふ 単調の
つまし心の連弾よ……
汽車の笛聞こえもくれば
旅おもひ、幼き日をばおもふなり
いなよいなよ、幼き日をも旅をも思はず
旅とみえ、幼き日とみゆものをのみ……
思ひなき、おもひを思ふわが胸は
閉ざされて、醺生ゆる手匣にこそはさも似たれ
しらけたる脣、乾きし頬
酷薄の、これな寂莫にほとぶなり……
これやこの、慣れしばかりに耐へもする
さびしさこそはせつなけれ、みづからは
それともしらず、ことやうに、たまさかに
ながる涙は、人恋ふる涙のそれにもはやあらず……
夜な夜なは、下宿の室に独りゐて
思ひなき、思ひを思ふ 単調の
つまし心の連弾よ……
汽車の笛聞こえもくれば
旅おもひ、幼き日をばおもふなり
いなよいなよ、幼き日をも旅をも思はず
旅とみえ、幼き日とみゆものをのみ……
思ひなき、おもひを思ふわが胸は
閉ざされて、醺生ゆる手匣にこそはさも似たれ
しらけたる脣、乾きし頬
酷薄の、これな寂莫にほとぶなり……
これやこの、慣れしばかりに耐へもする
さびしさこそはせつなけれ、みづからは
それともしらず、ことやうに、たまさかに
ながる涙は、人恋ふる涙のそれにもはやあらず……
中原中也 1934 「山羊の歌」
出典:中原中也全詩集 P.124 1972 角川書店
改訂:2018.06.19 表題等原典と整合 レイアウト更新
2024.04.23 関連記事リンクURL修正, 詳細レイアウト変更
2024.04.23 関連記事リンクURL修正, 詳細レイアウト変更
2016-08-05
宮崎民謡 「刈干切唄」
2016-08-04
2016-08-02
土居裕子さん 「せみ・ミーセ・せみの歌」
今年もまた、ミーセの子供たちの声がにぎやかになってきました。それでは、作詞作曲歌唱 土居裕子「せみ・ミーセ・せみの歌」を。これは音楽家土居裕子さん渾身の、そう思える、感動の力作。Bravissima !!!
2016-08-01
2016-07-27
2016-07-25
2016-07-22
2016-07-20
中原中也「妹よ」
「山羊の歌」より
妹よ
夜、うつくしい魂は涕いて、
――かの女こそ 正當 なのに――
夜、うつくしい魂は涕いて、
もう死んだつていいよう……といふのであつた。
濕つた野原の黑い土、短い草の上を
夜風は吹いて、
死んだつていいよう、死んだつていいよう、と、
うつくしい魂は涕くのであつた。
夜、み空はたかく、吹く風はこまやかに
――祈るよりほか、わたくしに、すべはなかつた……
――かの女こそ 正當 なのに――
夜、うつくしい魂は涕いて、
もう死んだつていいよう……といふのであつた。
濕つた野原の黑い土、短い草の上を
夜風は吹いて、
死んだつていいよう、死んだつていいよう、と、
うつくしい魂は涕くのであつた。
夜、み空はたかく、吹く風はこまやかに
――祈るよりほか、わたくしに、すべはなかつた……
中原中也 1934 「山羊の歌」
注)中也に妹はなく、ここでは、 妹 = いも
注)あたりき = あたり前
出典:中原中也全詩集 P.66 1972 角川書店
注)あたりき = あたり前
出典:中原中也全詩集 P.66 1972 角川書店
関連記事:「いたいよ〜、と」
改訂:2018.05.19 字体及び仮名遣いを新から旧へ変更 レイアウト変更 出典 P.No 誤記訂正
2018.07.02 アイコンリンク修正
2019.07.05 関連記事リンク追記
2018.07.02 アイコンリンク修正
2019.07.05 関連記事リンク追記
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