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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-03-07

旅行く君が

題詞:五年戊辰、太宰祥弐石川足人朝臣だざいふのせうにいしかはのたるひとあそみ遷任せんにん するに、筑前国の蘆城あしき駅家うまやうまのはなむけせし歌三首 (歌その一)




天地あめつちの 神も助けよ 草枕くさまくら
  旅行く君が いへに至るまで



作者不詳:萬葉集 549


注)五年戊辰=神亀五年(七二八)(大系)
注)遷任=ここでは 大宰府から都への帰任(大系)
注)蘆城=大宰府の東南約4キロ
注)餞=送別の宴(大系)
注)神も=モ 並列の意ではなく 承ける語を強調(全集)
注)草枕 = 仮寝 野宿 の旅を指す 枕詞としても(俗解)


出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館
   岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店


改訂:2020.03.23 題詞加筆, レイアウト更新



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