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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-03-15

バッハ BWV1067 "メヌエット" "バディネリー"


Lenka Molčányiová(レンカ モルチャノヴァ)さんのブロックフレーテで、J.S.バッハ管弦楽組曲第二番より “メヌエット” と “バディネリー”。



初めの曲のメヌエットは、組曲の中に置かれた緩徐楽章であるためもあり、優雅に、しっとりゆったりと演奏されるのが常ですが、うっかりすると、もったりと沈んで、あまり魅力のない演奏になることもあるようです。

この曲を、レンカさん、伸びやかに、明快に、軽快に、吹き上げます。
ブロックフレーテ(ソプラニーノ*)の明るく歯切れの良い音の特性と演奏がマッチして、この曲がこんなにも魅力的だということを初めて知りました。

次の曲の “バディネリー” は、フランス語の badinage(冗談、いたずら、洒落、など)を語源とする、舞曲の小品に付けられる名前だそうで、この曲の場合、こんなに速く、踊れるか?演奏できるか?というからかいの気持ちでも込められているのでしょうか。

レンカさんの演奏、フルートの J.ゴールウェイが茶目っ気たっぷりに全速で演奏しているのとほぼ同じ速さで演奏しています。

ブロックフレーテには複雑なキーシステムはないので、フルートに比べて小回りが効きます。その意味では、早く演奏するのに向いていると言えます。


しかし、シンプルな楽器であるが故に、運指の複雑さと難しさはフルートとは比べようもないほどです。
逆に言えば、ブロックフレーテの運指の難しさを(音量と音質もですが)改良したのがフルートだとも言えます。
つまり、その複雑な運指のブロックフレーテで、フルートの名人J・ゴールウェイと対等の速さで演奏しているということになります。

そして、速さだけでなく演奏の魅力も、ソプラニーノ・ブロックフレーテのキレのいい弾けるような響きと相まって、フルートの名人芸を凌駕しています。
とにかく、聴いていて、楽しい!

 *ソプラニーノ = ソプラノより四度キーが高い、F菅



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Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


2'43"

J. S. Bach: Suite No. 2 Minuet, Badinerie
Bk.Fl.Sopranino: Lenka Molčányiová
Pf: Zita Slavíčková



改訂:2020.05.11 レイアウト更新 末梢表現変更
2020.12.07 ソプラノ→ソプラニーノ, リコーダー→ブロックフレーテ



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