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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-02-28

ま幸くあらば

 

題詞:有間皇子 ありまのみこみずかいたみて松のを結ぶ歌二首(その一)

 
 
 
岩代いはしろの 浜松がを 引き結び
さきくあらば またかへり見む


有間皇子ありまのみこ:萬葉集 141




注)有馬皇子ありまのみこ = 中大兄皇子なかのおおえのみこみ(後の天智天皇)の謀略といわれる謀反の咎により絞首された(大系[日本書紀]:抄録)
注)岩代 = 熊野古道(現和歌山県)の白浜近く 太平洋に面した地域(俗解)
注)結べる = (枝を)結んだ : 紐 枝 草 などを結び 願い事を 盟約 予祝した(全集:抄録)
注)ま幸く = ま〈真・接頭語〉+幸く〈副詞・無事に/変わりなく〉(全文) まったく無事で(土のちり)



出典:日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館(全集)
参照:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店 (大系)
:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(全文)


改訂:2018.11.27 レイアウト更新 題詞追記 注釈加筆
:2018.11.30 注釈重複等誤記訂正加筆


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