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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-11-12

思ほゆるかも

題詞:笠女郎かさのいらつめの、大伴宿祢家持おほとものすくねやかもちに贈りし歌二十四首 (その八)



わがやどの 夕陰草 ゆふかげくさ の 白露 しらつゆ
ぬがもとな 思ほゆるかも


笠女郎かさのいらつめ:萬葉集 594


注)陰草 = 物陰に生える草
注)…ぬ =〔助動〕完了 終止形
注)…がに =〔助〕完了の助動詞 ぬ を承け 推量を表す …するほどに …かのように
注)もとな… =〔副〕とめどもなく やたらに…してどうにもならない
注)思ほゆる = 思われる 我が望み(笠郎女にとっては 恋)も "消ぬ" かと案ずるを指す(U.D.)
注)かも =〔助〕詠嘆

出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店


改訂:2017.11.13 文字サイズ訂正
  :2018.07.23 レイアウト更新 題詞加筆



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