あれもダメ、これもダメ。しかし……
半世紀を超える休止を経て、フルートの練習を再開したのが今年の春。
6月末に、右の肩と腕が痛くなり整形外科を受診。
8月末まで、注射とマッサージによる治療を受けたが、右ひじまわりの痛みはとれず、日常生活で右腕に負担がかかっていることが疑われた。
PTの先生曰く、左右アンバランスな姿勢を長い時間続けるのは避けたほうがいい…。
答えは明白だった、フルート。
練習の間中、右肘を90度曲げて腕を横に上げた姿勢で楽器を構え、歌口と唇との角度が変わらないように保ち続ける。
老朽化したフルートを買い替えたばかりだったが… ドクターストップでは仕方がない。
9月から、どちらの腕も上げずに吹ける、リコーダーの練習を始める。
最も期待していたテナーリコーダーは、実際に吹いてみるとその鈍い反応がどうしても好きになれず、アルトがいいとしばらく吹いていたが、たまに吹くソプラノの軽快さの方にひかれた。
鳴る音域が高すぎてソプラノリコーダーは好きではなかったのだが、吹いているときの満足感という、なんとも説明しにくい、やってみて初めて判る微妙な感覚があって、この、笛と息の一体感のようなものが気に入っていた。
しかし……
10月末に、左手親指に痛みがでて、また整形外科へ。
母指CM関節症。手指の使い過ぎ、加齢、などで、負担の大きい親指関節の軟骨が薄くなったり変形したりして痛む。
処置は保存療法。要するに、治療法はないので、痛んだ関節を使わないように固定し回復を待つ。
左手は親指が動かないよう、ギブスを当てて包帯で巻かれてしまった。
原因はまた楽器。
リコーダーは、鳴らす音のオクターブの上げ下げを、左親指で塞ぐトーンホールにわずかな隙間を作り、これを調節して行う。その隙間の開け方が微妙で、慣れないうちは特に、指をあてる位置をずらすまい狂わせまいと、つい余分な力が入ってしまう。それで痛めたようだ。
リコーダーもまたお蔵入り。
それからもう一か月以上になるが、親指関節は良くならない…… いや、より悪い。
ひどい痛みや日常生活の困難が大きい場合は、関節形成術という手術もあるということだが、リスクもあることだろうし、そう簡単に手術は望めない。
この一週間ほどは、左手が不自由なままの生活を、これから先ずっと続けなければならなくなる、そのことばかり考えて、暗い。
つい、弱音を吐きたくなる、愚痴をこぼしたくなる。
しかし、そのつど思う、生まれながらにさまざまな障害を負っている方々が、どんなに…… と。そして、こうべを上げ前を向かなくては恥と自らに言い聞かせるのだが…。
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左手不自由でも演奏できる楽器を求めていろいろな楽器の音を聞いているうちに見つけた、素晴らしいビデオクリップ。
生まれつき関節拘縮という難病を患っている、13歳の Chloe さんが、座っている車いすに、ユーフォニアムをのせ、そのバルブに組付けてあるリモコンのスイッチを左手で操作して演奏しています。
曲は、地元中学校の吹奏楽団の練習曲。
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Brava !!!!!!!!!!
1'15"
"Region Band Etude"
Euphonium: Chloe
"Region Band Etude"
Euphonium: Chloe
改訂:2018.76.3 レイアウト更新 リーダー加筆 記事タイトルを後続記事と整合
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