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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2018-03-24

火にも水にも

詞書: 安部女郎あべのいらつめの歌二首 (その二)



わが背子せこは 物な思ひそ 事しあらば
    火にも水にも がなけなくに



安部女郎:萬葉集 506


注)詞書 = ことばがき→和語で書かれた和歌の前書き
注)わが背子は=呼びかけ あなた!
注)背子=兄、弟、夫、恋人(男)、あるいは親しい男性、を親しんで呼ぶ語
注)な思ひそ=思わないで な…そ→優しい禁止
注)…し=〔助〕基本は強意 下に否定や推量が続く用法が多い
注)火にも水にも=火にも水にも、と思う…
注)なけ=〔形〕無し の古い未然形・已然形
注)…に=〔助〕格助詞 に の転用 …ので …から …のに …けれども
注)なけなくに=いないのではないのですから


出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館
  :岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店
 



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