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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2019-09-20

H. ハイネ「ありとあらゆる花々は」


遺詩集 - より




ありとあらゆる花々は


ありとあらゆる花々は
照らす日に顔を上げ、
ありとあらゆる河は皆
照る海へ急ぎゆく。

わが歌はことごとく
照る恋ゆえにふるえ出ず。
おんみらよ、憂いの歌よ、
わが涙わが嘆息を持ちて旅せよ!



Heinrich Heine 1797-1856 "Es schauen die Blumen" aus Nachlese
ハインリッヒ・ハイネ 1797-1856 「ありとあらゆる花々は」 遺詩集 より:片山敏彦 訳



出典:新譯 ハイネ詩集 片山敏彦 訳 1938 新潮社





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