
詞書: 中臣朝臣宅守 と 狭野弟上娘子 とが 贈答 せる歌
君が行く 道の長手を 繰り畳ね
焼き滅ぼさむ 天の火もがも
焼き滅ぼさむ 天の火もがも
狭野弟上娘子:萬葉集 3724
解)中臣朝臣宅守は蔵部の女嬬狭野弟上娘子を娶った時に、勅断によって越前国に配流された。そこで夫婦は、別れがあっけなく再開が困難なことを嘆き、悲しみの心を詠み交した、その歌が六十三首ある(全集)
注)詞書 = ことばがき→和語で書かれた和歌の前書き
注)長手=長い道のり, 遠路(辞典)
注)繰り=〔繰る•他動•ラ四•連用〕手繰り寄せる(辞典)
注)畳ね=〔畳ぬ•他動•ナ下二•未然〕畳む(辞典)
注)(焼き滅ぼさ)む=〔む•助動•四段•連体•仮定〕…(焼き滅ぼす)ような(辞典)
注)天の火=天の意志によって起こる災火(全集)
注)もがも=も〔係助詞•最小限の希望〕せめて…だけでも+がも〔終助詞•係助詞「も」につく・願望〕…あってほしい(辞典)
出典:新編日本古典文学全集 萬葉集 1999 小学館(全集)
参照:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(辞典)
大辞泉 1995 小学館 (辞泉)
新日本古典文学大系 萬葉集 2000 岩波書店(大系)
大辞泉 1995 小学館 (辞泉)
新日本古典文学大系 萬葉集 2000 岩波書店(大系)
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