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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2024-08-27

秋さらば 今も見るごと


題詞: 長皇子ながのみこ志貴皇子しきのみこ と、佐紀宮さきのみや にしてともえんする歌




秋さらば 今も見るごと 妻恋つまこひに
  鹿鳴かむ山そ 高野原たかのはらうへ



長皇子ながのみこ:萬葉集 84



注)題詞: 佐紀宮=佐紀(現奈良市内)にあった長皇子の宮殿であろう(全集)
注)さらば= 然らば〔接続詞〕順接の仮定条件を表す:そうしたら,それならば(辞典) 〜になったら(俗解)
注)今も見るごと= 面影にありありと想い浮かべる意で用いたのであろう(全集)
注)鹿=鹿の雄と雌を含む総称(全集)
注)高野原=現奈良市と木津川市にまたがる地域(wikipedia)


出典:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館(全集)
参照:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(辞典)
新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店(大系)





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