世は耀やかに
世はかがやかに空靑く
吹くそよかぜはあたたかく
明るき野邊の花々は
朝露もちてうなづけり、
人の面輪も樂しげに、いずこの方も賑へりーーー
ただわれのみは憩はまし、かの奥津城に、
逝きにし人のかたはらに。
吹くそよかぜはあたたかく
明るき野邊の花々は
朝露もちてうなづけり、
人の面輪も樂しげに、いずこの方も賑へりーーー
ただわれのみは憩はまし、かの奥津城に、
逝きにし人のかたはらに。
Heinrich Heine 1827 Die Welt ist so schön aus Buch der Lieder
ハインリッヒ・ハイネ「世は耀やかに」歌の本 より
片山敏彦 訳
ハインリッヒ・ハイネ「世は耀やかに」歌の本 より
片山敏彦 訳
注)面輪 = おも‐わ 顔, 顔面 (辞)
注)方 = かた/ほう 方面, 箇所, 関係する点 (辞)
注)賑へり = 賑わえり (俗解)
注)かたはら = 傍ら (辞)
出典:新譯 ハイネ詩集 片山敏彦 訳 1938 新潮社
参照:大辞泉 (辞)
参照:大辞泉 (辞)
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