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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2018-05-15

病めばすべなし

題詞:丹生女王にふのおほきみの、太宰師大伴卿ださいのそちおほともきやう に贈りし歌二首
   (その二)



古人ふるひとの たまへしめたる 吉備の酒
  病めばすべなし 貫簀ぬきすたばらむ


丹生女王にふのおほきみ:萬葉集 554


注)題詞 太宰師大伴卿=大伴旅人
注)古人=昔の人 : ここでは大伴旅人を指す(大系)
注)飲へしめたる=飲ませてくださった
注)吉備の酒=名物の酒
注)貫簀=ぬきす(病んでいるので横になるための)竹で編んだ敷物(大系)
注)賜らむ=賜りたい 頂きたい : 旅人への甘え(大系)

出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館
  :岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店


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