わかれ
ふたりを「時」がさきしより、
晝 は 事 なくうちすぎぬ。
よろこびもなく 悲 まず、
はたたれをかも 怨 むべき。
されど 夕闇 おちくれて、
星 の 光 のみゆるとき、
病 の 床 のちごのやう、
こころかすかにうめきいず。
晝 は 事 なくうちすぎぬ。
よろこびもなく 悲 まず、
はたたれをかも 怨 むべき。
されど 夕闇 おちくれて、
星 の 光 のみゆるとき、
病 の 床 のちごのやう、
こころかすかにうめきいず。
へリベルタ・フォン・ポシンゲル ---- 『詩集』
Heriberte von Poschinger 1849-? “Geschieden”
上田 敏 訳 1905「海潮音」本郷書院
Heriberte von Poschinger 1849-? “Geschieden”
上田 敏 訳 1905「海潮音」本郷書院
注)はた = 一方では また
注)たれをかも怨むべき = いったい誰を怨むというのか→ 恨む人などいない の意
注)たれ = 誰〔疑問詞〕
注)かも =〔複合係助詞〕か+も
注)か =〔疑問詞を承ける係助詞=判断不能な疑問であることを示す〕
注)も =〔疑問詞を承ける係助詞=承ける語を不確実なものとする〕
注)べき =〔助動詞 べし 連体形〕必要/当然の理を示す→ 極めて強い意志/確信/推量を表す
出典:日本近代文学大系 52 明治大正譯詩集 角川書店
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店
注)たれをかも怨むべき = いったい誰を怨むというのか→ 恨む人などいない の意
注)たれ = 誰〔疑問詞〕
注)かも =〔複合係助詞〕か+も
注)か =〔疑問詞を承ける係助詞=判断不能な疑問であることを示す〕
注)も =〔疑問詞を承ける係助詞=承ける語を不確実なものとする〕
注)べき =〔助動詞 べし 連体形〕必要/当然の理を示す→ 極めて強い意志/確信/推量を表す
出典:日本近代文学大系 52 明治大正譯詩集 角川書店
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店
改訂:2021.12.20 脱字訂正 レイアウト更新
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