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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-06-17

庄司紗矢香さん Paganini 難曲にブラボー!


庄司紗矢香さん、アンコールにこの難曲を! 豪快にそして繊細に!




パガニーニ 24の奇想曲 作品1から第17番 変ホ長調 ソステヌート。

作曲者のパガニーニ自身が、演奏会でアンコールによく弾いたと言われる曲。
同じ音を二本の弦で奏でる奏法、これはヴァイオリンとビオラにのみ可能で、ピアノをはじめ他の楽器にはできない技巧。
バイオリニストにとって、優越的な技の見せ所の曲でもある由。

因みに、曲の冒頭、最初の音 "変ホ (Eb, Es)" が G 線と D 線の同音重音。
ビデオ画面で、紗矢香さんがチューニングを終えて構えるとき、向かって右上側の2本の弦に、それぞれ小指と人差し指を置き、弓をその2本の弦に置いて弾き始めるのを、見ることができます。

曲の途中にも "同音の重音" が使われているそうですが、・・・見ても聴いても、残念ながら私にはよくは判りません。
聴き分ける耳がない、ということは残念に違いないのですが、といって、あまりそういう技術的な詮索をしながら音楽を聴くことは元より好きではなく、むしろ目をつぶって聴くことの方が好みです。

4分弱の曲ですが、その 2/3 ほど進んだあたりで、カメラが、彼女の左向きの上半身アップを映し出すと、その背景に見えがくれして、目を見開き、食い入るように見入っている人物がチラッと映ります。


あまりにも驚いているように見えたので、誰かと思って、カメラアングルとの位置関係を "詮索" してみたら、オーケストラのコンサートマスター、つまり第一バイオリンの首席奏者です。
同じ楽器の専門家の耳にも、驚きの演奏と聴こえたのでしょうか。
演奏後、オーケストラ・メンバーの大喝采の中、拍手しているコンサートマスターの手が、画面左端にちらっと映ります。

さすが ”重音の紗矢香さん” 、同時に2本の弦を弾く箇所がいくつかあるこの曲も、まったく難曲にあらず、面目躍如!
 
 
  Brava!!!!!!!!!!!

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* パガニーニ 24の奇想曲の動画が使用不可となってしまいましたので、代わりにパガニーニの "バイオリン協奏曲第2番 第3楽章(ラ・カンパネラ)" を埋め込みます。
Youtube では、紗矢香さんの演奏中の表情、特に時々見られる微笑み、笑顔、に音楽の良さとは別の良さを見るファンが多いようです。この演奏でも、時々、しかし曲想に応じて、指揮者を見あげて微笑みを浮かべる姿が素敵です。

9'55"
"La Campanella"
The 3rd movement from Violin Concerto No.2 in B minor, Op.7
Comp: Niccolò Paganini
Vn: Sayaka Shoji
Cond: Dmitri Liss
Orch: Tchaikovsky Symphony Orchestra
Site: Grand Hall of the Moscow Conservatory
Date: 23.11.2011 VII Gala Concert Festival "Crescendo"


注)差替え動画のラ・カンパネラ、曲が始まってすぐ、4小節目あたりで異音がしますが、ビデオの録音が飛んでいる(音が一部欠落していながらその先の音と間隙なく連続して聞こえる)かのような現象があるのが残念ですが、といって、曲の味わいに余りある名演。


改訂:2017.06.17 演奏中のカット挿入 他
:2018.11.01 重音の表現誤記訂正 動画差替



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