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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2016-11-20

よそに見し 山をや今は


秩父の山をや今は……




題詞:にしつま悲傷ひしやう して高橋朝臣たかはしのあそみ の作りし歌一首 短歌をあはせたり  その短歌



うつせみの 世の事なれば よそに見し
山をや今は よすかとそ思はむ



高橋朝臣たかはしのあそみ:万葉集 482



注)うつせみの = 空蟬(蟬のぬけ殻)の連想から, 特に, はかないこの世の意の「よ(世/代)」にかかるようになった (全訳)
注)…なれば =〔接続〕だから, したがって (全訳)
注)よそに見し = これまで縁もなかった(大系)
注)よすか = よすが : 頼り, ゆかり, 身や心を寄せる所(全訳)


出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店 (大系)
学研 全訳古語辞典 改訂第二版 2014 学研 (全訳)


秩父 宝登山山麓 2016.11.20


改訂:2020.07.04 短歌出典変更 注釈改正 レイアウト更新


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