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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2016-11-07

わが待つ君は


題詞:柿本朝臣人麻呂かきのもとのあそみひとまろにし時に、つまの、依羅娘子よさみのをとめ の作りし歌二首 その一




今日今日けふけふと が待つ君は 石川いしかは
かひ 一に云ふ,「谷に」まじりて ありといはずやも


依羅娘子よさみのをとめ:萬葉集 224



注) 一に云ふ,「谷に」= 〈ある本には「谷に」と言う〉(大系+俗解)
注)峡 = 山と山とに挟まれた所 はざま「峡谷/海峡・山峡・地峡」(大辞泉)
注)石川の峡(谷) = 夫の柿本人麻呂がその河口で亡くなったといわれる谷を指す(俗解)
注)交りて = 分け入る 入り込む (全訳)
注)あり = 生きている 無事でいる (全訳)
注)…やも = 詠嘆の意をこめられた疑問 (全訳) …でしょうか



出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店 (大系)
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館 (全集)
学研 全訳古語辞典 改訂第二版 2014 学研 (全訳)
大辞泉 1995 小学館 (大辞泉)


改訂:2017.01.21 注釈補遺
2018.07.16 題詞追記 レイアウト更新
2020.01.25 末梢表現変更
2020.05.21 出典/参照書籍記載 本文記述変更→出典厳密準拠
2020.06.19 注)"一に云ふ"に俗解加筆, "人麻呂"の記述誤記訂正



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