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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2016-09-06

わすれ草


題詞:帥大伴卿そちおほともきやう の歌五首
(その三)




忘れぐさ わがひもに付く 香具山かぐやま
りにし里を 忘れむがため   


大伴旅人おほとものたびと:万葉集 334



注)題詞:帥大伴卿=帥は太宰府の長官 従三位相当 大伴卿は大伴旅人(大系)
注)わすれ草=かんぞう(キスゲなど)の別名。身につけると憂いを忘れることができる
注)古りにし=時を経た(≒懐かしい)
注)忘れむ=忘れたほうがよい(≒忘れたい)

出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店(大系)
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館(全集)
岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店(古語)

改訂:2018.10.18 レイアウト更新 題詞追記 ルビ追加



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