今は昔、DVD ディスクも Blu-ray ディスクもまだ名前すらなかったころ、径30cmの光ディスク "Laser Disk (LD)" がかなり普及しつつありました。
これは、そのころ LD で知った衝撃の演奏。
これは、そのころ LD で知った衝撃の演奏。
音楽鑑賞に演奏者の映像は必要ないという思いがある一方で、当時、正月恒例のウィーンフィルのニューイヤー・コンサートで見る、一流演奏家の演奏を "観る" 魅力を知ってしまったので、LD 再生デッキを購入しました。
ついでに買ったのが "ESSENTIAL Opera" と題する、一種のサンプラーディスク。
著名オペラ作品のアリアと前奏曲、間奏曲が全12曲。当代一流の演奏家による超豪華版。これは、LDディスク普及のためと思われる格安版でもあったの迷わず購入。
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初めてのレーザー・ディスク再生、セットしたディスクは "ESSENTIAL Opera."
LD を再生すると "ESSENTIAL Opera" のディスクタイトルがまだ消えないうちに、一曲目、このカルメン序曲がドンと始まります。一瞬の遅れで指揮者ジェームス・レヴァインの指揮する姿が映ると、これは、まさに驚愕でした。
その大きな体にもかかわらず、手足を体をくるくる敏捷に動かしてタクトを振り、ボディーランゲージをメンバーに送る。そのスピードとキレは、あたかも機械仕掛けの人形ででもあるかのよう。
指揮する姿に、しばし、唖然としていると、聞こえてくる音楽がまた凄い!
こんなに色彩豊かに華やかに魅力的に鳴るオーケストラはめったに聞けないと思います。
そして、魔法でもかけたかのように自在に変幻するリズムで演奏に引き込まれます。
オペラ本番の演奏なのでオーケストラは舞台前の狭いピットに入っていて、特別高音質な収録ができる条件ではありません。オーケストラの出す音そのものと演奏が素晴らしいのに違いありません。
この演奏は、私には衝撃的で、それまでよくは判っていなかった、指揮者による演奏の違いにはっきりと目覚めさせられました。
私の乏しい経験で他に並ぶものがあるとすれば、1980年、FM放送で見記念講堂から生中継された、カール・ベームとウィーン・フィルハーモニーによるベートーヴェンの交響曲第7番の最終楽章の響き。
この演奏はベームの、1938年以来続いたウィーン・フィルとの、最後の演奏会、お別れ公演、でもあったのでよく覚えています。
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Bravo !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
4'06"
"Carmen - Overture"
Comp: Georges Bizetl
Cond: James Lawrence Levine
Orch: The Metropolitan Opera Orchestra
Comp: Georges Bizetl
Cond: James Lawrence Levine
Orch: The Metropolitan Opera Orchestra
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この "カルメン序曲" は二部構成で、作曲者ビゼーが、管弦楽曲の "カルメン組曲" に前半と後半を切り離して組み込んでいます。
それもあって、超有名な前半部分のみが演奏される機会が多くなっています。
前半だけの演奏を聴き慣れた聴衆が多いせいか、前半の演奏の終わりに拍手がなります。しかし、レヴァイン氏、いさい構わず後半のタクトを下します。
このあたりの緊張感と、序曲フィニッシュの気迫の一振りには、惚れてしまします。
改訂:2018.09.09 加筆 "カルメン組曲" → 管弦楽曲の "カルメン組曲" 他誤記訂正及び加筆
2019.01.25 冗長箇所削除
2019.01.25 冗長箇所削除
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