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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2018-09-19

雨間あままも置かず


題詞:大伴家持おほとものやかもち の、あめ霍公鳥ほととぎすくをきし歌一首




の花の 過ぎば惜しみか ほととぎす
  雨間あままも置かず こゆ鳴き渡る


大伴家持おほとものやかもち:萬葉集 1491



注)…の = の〈格助・体言に付き主格(主語)であることを示す〉
注)過ぎば =過ぎ〈過ぐ・自ガ上二未然〉+ ば〈接助・順接の仮定〉→過ぎてしまうかと
注)惜しみか=惜しみ〈をしむ・他マ四連用〉+ か〈係助・疑問〉
注)雨間=あまま〈名・雨の降っている間〉*平安以降は雨の止んでいる間 (大系/全集)
注)置かず=置か〈置く・自カ四未然・除く/差し置く/間をあける〉+ ず〈助動特活・打消し〉→間をあけず→休まず
注)こゆ…=こ〈代名・指示代名詞・近称・ここ〉+ ゆ〈格助・上代語・動作/作用の通過点をさす〉→ここを通って


出典:新日本古典文学大系 萬葉集2 2000 岩波書店 (大系)
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集2 1999 小学館 (全集)
   全文全訳 古語辞典 2004 小学館 (全文)




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