のち見むと 君が結べる 岩代 の
子松がうれを また見けむかも
作者不明:萬葉集 146
注)君 = 有馬皇子 : 中大兄皇子(後の天智天皇)の謀略といわれる謀反の咎により絞首された(大系[日本書紀]:抄録)
→「ま幸くあらば」有馬皇子が、中大兄皇子の尋問を受けるため護送される途中、岩代で詠んだ歌
注)結べる = (枝を)結んだ : 紐 枝 草 などを結び 願い事を 盟約 予祝した(全集:抄録)
注)岩代 = 熊野古道(現和歌山県)の白浜近く 太平洋に面した地域(俗解)
注)うれ = 草木の枝や葉の先端(全文)
注)…けむかも =けむ〈助動四型・連体・過去の推量〉+かも〈終助・詠嘆を含む疑問〉…ただろうか(全文)
出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店(大系)
参照:日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館(全集)
:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(全文)
:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(全文)
改訂:2018.11.27 レイアウト更新 題詞追記 注釈改変補足 出典巻誤記訂正
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