中原中也「山羊の歌」より
木陰
神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる
暗い後悔 いつでも附纏ふ後悔
馬鹿々々しい破笑にみちた私の過去は
やがて涙つぽい晦暝となり
やがて根強い疲勞となつた
かくて今では朝から夜まで
忍從することのほかに生活を持たない
怨みもなく喪心したやうに
空を見上げる私の眼
神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる
暗い後悔 いつでも附纏ふ後悔
馬鹿々々しい破笑にみちた私の過去は
やがて涙つぽい晦暝となり
やがて根強い疲勞となつた
かくて今では朝から夜まで
忍從することのほかに生活を持たない
怨みもなく喪心したやうに
空を見上げる私の眼
神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる
中原中也 1934 山羊の歌 - 少年時
出典:中原中也全詩集 P.70 1972 角川書店
注)楡 = にれ
注)宥めて = なだめて
注)附纏ふ = つきまとう
注)破笑 = はしょう
注)晦暝 = かいめい 暗くなること 暗やみ
訂正:8/17 神 → 神 悔 → 悔
(保存/投稿の際ブラウザーが勝手に新字体に戻してしまう文字を文字コードに変更)
注)楡 = にれ
注)宥めて = なだめて
注)附纏ふ = つきまとう
注)破笑 = はしょう
注)晦暝 = かいめい 暗くなること 暗やみ
訂正:8/17 神 → 神 悔 → 悔
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