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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2016-12-27

うらさぶる


題詞: 和銅わどう五年壬子じんしの夏四月、長田王をさだのおほきみ伊勢いせ斎宮いつきのみやつかはす時に、山辺やまのへ御井みゐにして作る歌




うらさぶる 心さまねし ひさかたの
あまのしぐれの 流れあふ見れば


長田王をさだのおほきみ:萬葉集 82



注)うらさぶる = 寂しく思う (全集)
注)さまねし = サ+アマネシ 隅々まで行き渡っている意 (全集)
注)ひさかたの = 枕詞 天空の様々な要素にかかる (俗解)
注)しぐれ = 秋から初冬にかけて降る雨
注)流れあふ = 吹き捲る風に雨脚が乱れ飛ぶさまをいうか。流ラフとは別の語であろう (全集)


出典:新編日本古典文学全集 萬葉集 1999 小学館 (全集))
参照:学研 全訳古語辞典 改訂第二版 2014 学研 (全訳)
小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館 (全文)


改訂:2021.08.11 出典変更, それに伴う本文字句変更, 注釈書換え, レイアウト更新


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