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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2020-06-16

初夏の宵に… こゆ鳴き渡る!


初夏の宵に、ベランダの戸もカーテンも開け放って涼んでいると、あれっ… 懐かしい啼き声!




もう真夜中過ぎ。現代語では "宵" とはいえない時刻。でも、万葉集の感覚では、宵 (よひ) は、日が落ちてから深夜をも含む長い時間帯。

それはともかく、深夜になって少し湿度が取れて気持ちがいいなと思っていたところに、♬ 特・許・許・可・局 ♬!

聴かせてくれました。おそらく数十メートルほどの距離で。
よくぞこの、緑も深き若葉の里に移り来にけり。
ホトトギスも、気分が良かったのかどうか…… 物思う宵に、一啼き、声をかけてくれていったようです。


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ひとりて  物 思 ものおもよひ に ほととぎす
こゆ鳴き渡る 心しあるらし


小治田広耳をはりだのひろみみ萬葉集 1476


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注)こゆ=越える, 通り過ぎる〔自動•ヤ行下二•連用〕(辞典)


出典:新編日本古典文学全集 萬葉集2 1999 小学館(全集)
参照:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店(大系)
小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(辞典)



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