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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2018-11-14

中沢厚子さん「いつかある日」


🎶 いつかある日、山で死んだら……

この歌、中沢厚子さんの歌唱でしか聴きたくない、昔からそう思っているすがすがしい歌声です。



今日、山はもう雪、そう思って、この歌を聴きたくなりました。
何度聴いても、聴くたびに、素晴らしさが増すように思います。

これは、男のロマン。
そういうと、何やらカッコよさそうですが、歌詞の中身は、山男の身勝手、呑気な父さんの独りよがりのよう。
「伝えてくれ 愛しい妻に 俺が帰らなくても生きてゆけと」……それって、いくらなんでも余計なお節介では… 登る山よりも高い "山" ほどの生命保険でも掛ければ言えるセリフか… と、思わず笑ってしまいますが……

この歌、素直に、男のロマンです。
今日は、マッキンレーに消えてしまった植村直己さんを、そして、その一年か二年後、旅客機の窓から間近に見た、厳冬期の凍てついたマッキンレーの山容を思い出しながら聴きました。

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥

中沢厚子さんの歌、なんのてらい外連味けれんみもなく、ひたすら真っ直ぐ伸びやか、そして清楚、誠実の香り。だから、なんど聴いても飽きない。
その歌唱を、さらに魅力的にしているのは、美しい声はもとより、その美しい日本語のひびき。
どの歌詞も美しく響きますが、とくに惚れ惚れ聴くのが、長く伸ばす "と" のおん…… 安らかだったと〜、死んだと〜、生きてゆけと〜。
これほど爽やかな歌唱、他ではあまり聴くことができない、ひときわ目立つ存在です。

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥



Bravissima !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

3'41"

"いつかある日"
ソプラノ: 中沢厚子
作詞: ロジェ・デュプラ:深田久弥 訳
作曲: 西前四郎


* 著作権保護のため、ここに歌詞を掲載することができません。歌われている歌詞にある登山用語は、下記をご参照ください。

注)ケルン= (英:cairn) 山頂や登山路に、道標や記念として石を円錐形に積み上げたもの(大辞泉)
注)ピッケル= (独:Pickel) 杖の先につるはし状の金具をつけた登山用具。氷雪上での足場を刻むときや滑落防止に使う(大辞泉)
注)ハンマー= (英:hammer) 金槌 ピトン(ハーケン)を打ち込む際に使われる(俗解)
注)ピトン=(仏:piton) =ハーケン(独:Haken) 登山で、岩場や氷壁を登るとき、岩や氷に打ち込んで確保の支点や手掛かりとする金属製の釘。頭部の穴にカラビナをかけ、これにザイルを通す(大辞泉)
注)ピトンの歌声=岩壁で、ハンマーを使ってピトンを岩の割れ目に叩き込んでいくと、叩く音が次第に甲高い音に変わる。その変化する音の響をピトンが歌うと称する(俗解)


改訂:2018.11.14 不要注釈項目削除 末梢表現変更
2018.11.14 Bravo→Brava 注釈末梢表現変更
2018.11.15 Brava→Bravissima
2018.11.15 注釈にピッケルの項を追記
2018.11.19 注釈用語 俗識→俗解
2019.01.15 注釈にハンマーの項を追記 末梢表現/表記変更
2019.01.17 誤字/誤植修正 注釈末梢追記
2019.10.29 ビデオ リンク切れ修正
2024.02.23 ビデオ リンク先変更 アイコン リンク修正 末梢表現変更



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