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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2018-11-06

散るべく見ゆる

 

題詞:十月二十二日、左大弁紀飯麻呂朝臣さだいべんきのいひまろあそみの家に於いてえんせし歌三首 (その三)

 
 
 
十 月 かみなづき しぐれの常か 背子せこ
  やどの黄葉もみちば 散るべく見ゆる


左注:右の一首は、少納言大伴宿袮家持せふなごんおほとものすくねやかもちの、時にたりて梨の 黄葉 もみちてこの歌を作りしものなり。


大伴家持おほとものやかもち:萬葉集 4259



注)十月=かみなづき/かむなづき 陰暦十月の異称 (辞泉)
注)しぐれ=秋から初冬にかけて降ったりやんだりする小雨 (全文)
注)我が背子が=あなたの 貴殿の (俗解)
注)散るべく=散る〔自ラ四・連体〕+べく〔べし・助動ク型・連用・推量〕 きっと散るように 散るに違いなく(全文)
注)…見ゆる=〔見ゆ・自ヤ下二・連体(準体現用法)〕…見える …思われる(全文/土のちり)


出典:新日本古典文学大系 萬葉集4 2000 岩波書店 (大系)
参照:小学館 全文全訳 古語辞典 2004 小学館(全文)
  :大辞泉 第1版 1995 小学館(辞泉)



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