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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2019-12-22

鶫 真衣さん "見上げてごらん夜の星を"


つぐみ 真衣まい さんの美しい言葉と声によるすばらし歌唱。56年前、永六輔さん30歳、いずみたくさん33歳、の作品「見上げてごらん夜の星を」。



「追いかけよう、夢を」 と、ままならぬ現実にあってもなお若さに潜む大きな可能性を願い謳う…… 真衣さんが透き通るように美しい声で、そして心地よいルバートで、歌い上げます。
この歌詞の最後の言葉が「…… 祈ってる」であったこと、不覚にも長いあいだそれを忘れていました。
そして、その 「祈ってる… 」 を、心を込めて歌い終わろう、とするときの真衣さん、しばし目を閉じて、滲む涙をこらえたかのように見うけます。

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ところで、この演奏の序奏が始まると、何か、馴染み深い厳かな曲を思い起こすのですが、歌唱が始まるとすぐその魅力に引き込まれてしまい序奏のことは忘却の彼方へ。
繰り返し聞くたびに同じことになるので、申し訳ないのですが、序奏だけ聴いて再生を止め、じっくりと思い返してみました。
わかった、あれ! アルビノーニのアダージョ - ト短調。
あちら三拍子こちら四拍子で、音符レベルでそっくりではないのですが、曲想としてはまさにデッドコピーのような雰囲気。そして、普通このような類似性には嫌な感じが伴うのですが、この編曲には好感がもてます。
どなたがアレンジしたのでしょうか、指揮の柴田さん、あるいは作曲もされる楽団員の方、あるいは鶫さん?

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一つの命が終わるとそれは星になるんだよ、そのようにいわれることがあります。そしてそれはかなりまとを得ているように思います。
まず第一に、"人は土から生まれ土に帰る" のですから、土、すなわち大地、すなわち地球。それは、金星と火星と並ぶ惑星、つまりそれは無数の恒星や惑星とならぶ "星" のひとつですね。
そこから生まれそこに帰るという "土" を、地球の土に限定する必要はないでしょう。それは、夜空に輝く星々のどれかかもしれません、また新しい星になるのかも知れません。

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星の きらめ く夜空、それは神の領域、私たちがそこから来てそこへ帰ってゆく世界。それが、あたかも自然そのも、あるいはその一部、であるかのように見えているのです。
そこは無味乾燥な世界ではありません。星々の煌く空間を満たすのは、魂、霊魂、みたま、など様々に呼ばれるいのちの根源、霊。
それは、いのちの "根源" そのもののありようで "ある" のですから、若さや老い、賢さ愚かさ、病むと健やか、美しさ醜さ、貧しさ豊かさ、など、この地上でのそれぞれの宿命とは無縁です。
それが更にどのようなものであるのか… それを私は知りません。
それは、そうあるべき本来のありようだ、と信じるのみです。なぜなら、私自身が今ここにこうして "ある" といい得るのは、"我思う、ゆえに我あり" 。これ以上に確実でこの命と等価な存在理由を他に思い至らないからです。言い換えると、そう信じて死んでゆくことに何ら悔いのない、この生の存在理由として、これ以上確かなものを他に知らないからです。

スウェーデンの産んだ偉大な神学者二人、そのうちの一人が次のように問います。

その "我" をここに置いたのは誰か? 自分自身で我をここに置いたのか、あるいは、他者によって我がここに置かれたのか、そのいずれかでなければならない。

私が自分自身で "我" をここに置くことは不可能ですし、それは論理的矛盾とも受け取れます。
自分で置いたのではない我がここに "ある" のですから、それは、他者、創造主、絶対者、によって置かれたと考えるほかありません。
信仰のはじまりです。

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Bravissima !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

04'39"
つぐみ真衣まい さん "見上げてごらん夜の星を"

作詞:永 六輔
作曲:いずみたく
吹奏楽:陸上自衛隊中部方面音楽隊・大阪府警察音楽隊 合同
指揮:中部方面音楽隊長 3等陸佐 柴田昌宜 
ソプラノ:3等陸曹 鶫 真衣 陸自の歌姫
於:たそがれコンサート・大阪城野外音楽堂
時:2018年8月24日


改訂:2019.12.28 末梢表現変更
2020.01.06 リード下誤植追加行削除
2020.01.07 訂正 Prec.-2→Prec-2
2020.07.06 末梢レイアウト変更


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