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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2016-06-08

薔薇 - リルケの墓碑銘


本記事は訳詞の前に原詩を掲げる等の大幅な改訂を加えた上、2017年4月26日、別記事「リルケの墓碑銘(改訂再録)」として上梓しています。

 改訂版へ:リルケの墓碑銘(改訂再録)

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リルケの墓には自ら書き残した墓碑銘が刻まれている。

ずい分前にそれを読んだが、当時は、首を傾げ・・・解らないままだった。
かなり鈍感だったのだろうとは思うが、「純粋なる矛盾」の訳語が引っかかって先に進めなかった。

今日、他者の眠りを自らのまぶたの下に携えながら、この詩に思いが及び、改めて自分の言葉で読んだ。

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  薔薇、おお こよなき矛盾、よろこびよ、

  これほど多くのまぶたの下に 誰の眠りをも宿すことなく。


     Rainer Maria Rilke, 1925, 遺書より, 土のちり訳

一年前ベランダに咲いて愛でた大輪の薔薇


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