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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

改訂情報:


- The Alexander Brothers : Nobody's Child リードに加筆, 一部記述変更

- ホセ・カレーラス「光さす窓辺」 対訳付き原語歌詞掲載

2016-06-10

磯部 淑 「遥かな友に」


十代の頃、家に、ボニー・ジャックスの LP レコードがあった。
その LP に収録されていた曲の中で、私はこの「遥かな友に」が特に好きで、繰り返し数えきれないほど聞いた。



当時、私の兄は早稲田の混声合唱団にいたので、ひょっとすると、この曲の作曲者で早稲田大学グリークラブの指揮者をしておられた磯部淑先生の指導を受ける、などという機会もあったのかもしれない。直接そう聞いたことはないが、そんな縁もあってか、そのレコードが家にあった。

それから、ずいぶん長い時が経ったある日、私がそのメロディーを口ずさんでいると、妻が、なんでその歌知ってるの、といぶかる。
聞けば、高校生のとき、通っていた学校のコーラスの指導に、磯部俶先生がこられてこの曲を習って歌ったとのこと。
それ以来、この曲には特別な思いがあるといい、口ずさんでいることもあった。

昨日、この曲を聞きたくて探したが、ボニージャックスのものも、ワセグリのもの見つからなかった。
代わりに見つかったのが、慶応のワグネル・ソサイエティーのもの。

これが、すばらしい!
キーが少し高いのが私には聞きやすい。
優しく、そして、おごそかに歌う。
宝物を見つけた思いです。

以下に、歌詞を第一節のみ引用させて頂く。

  静かな夜更けに いつもいつも
  思い出すのは お前のこと

  お休み 安らかに
  たどれ 夢路
  お休み 楽しく
  今宵もまた

  (磯部俶 1951「遥かな友に」 より)

 
∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥



「遥かな友に」磯部俶 作詞作曲
北村協一指揮 慶応義塾ワグネル・ソサイエティ


おやすみ、やすらかに・・・



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