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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2017-01-06

続・Joan Baez「Donna Donna」


昨秋の記事で、Joan Baez が歌う「Donna Donna」の歌詞が、Yiddish 語で書かれた原詩の英訳と一部で異なっていることについて書きました。
ここにその後の展開を記します。


前の記事を要約すると次のとおりです。

Baez の歌詞 : ... like the swallow has learned to fly.
- この、has learned がどうしても引っかかる。


原詩英訳 : ... like the swallow must learn to fly.
- 原詩の英訳が must learn であることを知って、すっきりした。

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴

やはり違ってたんだ、と、すっきりはしたものの、なぜ意味の異なる歌詞になってしまっているのか、疑問は残った。
深い意味があって、誰かが書き換えたのか?
"must" より "has" の方が歌いやすいのか?

昨晩、キッチンで食器を洗いながら、ふと閃いた… 手が止まり、あらぬ方を見やり、頭の中がぐるぐるっと回る…… 解った!

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴

 must learn to fly
    ↓ 誰かが must を has to に書き換えた(意味は変わらない)
 has to learn to fly
    ↓ 口伝・伝聞などを経て to が無くなり完了形になった (意味が変わってしまった)
 has learned to fly

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴

誰かが意図的に歌詞を書き換えたのではない、ということを説明するのにはかなり説得力があると思われ、これで納得、一件落着。
と思いきや…

一夜明けると、だが、しかし…… と、浦島太郎の悩みは更に深く… 続きは次の機会に。



改訂:2024.04.17 レイアウト更新, 末梢表現変更



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