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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2026-01-12

越後獅子の唄:山が見えます ふるさとの…


 笛にうかれて 逆立ちすれば

  山が見えます ふるさとの …🎶

"越後獅子の唄" のこの一節がなぜか気になって仕方がない…



私にとってキーワードは "山" ですが、その山がこのような想いとして、それも "ふるさとの山" として謳われているところに惹かれ、そしてその意味がよくは解らない "みなしご" という言葉にこだわりを覚えます。

古くから山は奥津城… それは墓、先だった者たちのいる場所。

歌は続く…

 わたしゃ 孤児 みなしご 街道ぐらし
  ながれながれの 越後獅子

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さて、"みなしご" という用語と越後獅子の社会的背景についてはかなり強いこだわりがありますが、それは次の機会に譲り、"越後獅子の唄" が劇中で歌われた映画「とんぼ返り道中」、それが作られた時代背景を見てみます。

先の大戦後の復興まっただ中、焼け野原に鍬を入れ立ち上がるも住宅はおろか食糧も生活必需品も絶望的に足りず餓死者も出る困窮が続く。「空襲によって家を失った人々は、トタン屋根の簡単なバラックを造り、電気・ガス・水道などが無い中で不自由な生活を送りました (-中央区・資料室:戦中・戦後の生活)」と伝えられている 。 そんな中、疲弊し折れそうになる心にひと時の安らぎをもたらし得るものは肩のこらない娯楽であったろうと思われます。しかしラジオを聞くことすら困難だったに違いなく、人々の求めに応じられたのは集団的娯楽。手ぶらで集って楽しめる映画はそれにふさわしく、50年代は邦画の全盛期とも言われます。世界三大映画祭で「羅生門」「地獄門」「無法松の一生」の3作品が最高賞を受賞、ほかに部門賞受賞が7作品を数えます。

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1951年、喜劇映画「とんぼ返り道中」に十四歳の美空ひばりさんが主演して劇中でその一部を歌ったのが「越後獅子の唄」。

孤児や人身売買で得たとも言われる子が大道で演ずる越後獅子は、親方に促され笛に合わせて舞い、叩き込まれた技のとんぼ返りも披露する。
逆立ちして真っ逆さまで景色を眺めたら… すなわち日常とは180度違う角度から現実を見据えたら… 「山が見えます ふるさとの」と歌う。幼気いたいけ な子供にとって "ふるさとの山" と "相まみえぬ母" とはほぼ同義語だったに違いない。ましてや虐待に屈従するほか生きる術がなかった "みなしご" なればこそ…


 "とんぼ返り道中"

あらすじ:

蝶松は名前のとおり、蝶のように跳ね回る元気な少年。寺の鐘つき番の伝兵衛じいさんに拾われ育てられた 孤児 みなしごの身の上。今は体が不自由な伝兵衛じいさんの代わりに明け六つと暮れ六つの鐘をついている。
蝶松の母は、掘り当てた金山を狙う悪党に夫を殺され、自らは病に見舞われ、「いっそ情け深い他人様に拾っていただこう…」と赤ん坊の蝶松を捨てた。
一人暮らしの伝兵衛じいさんに育てられている蝶松は一人で鐘をつけるまでに育った。
物語は、前半の生き別れの母と子とその再会を描くペーソスと、後半の獅子頭に埋め込まれた"佐渡の隠し金山"の地図の争奪戦と蝶松の父親殺しを追うドタバタ喜劇。


今際の際に思うかも知れぬ… とおい日々、ふるさとの山。


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Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

2'11"
越後獅子の唄
作詞:西條八十
作曲:万城目 正
歌唱:美空ひばり
昭和26年(1951年)松竹映画「とんぼ返り道中」主題歌

再生終了後、画面中央の〔スタート▶︎〕ボタンをクリック/タップすると映画「とんぼ返り道中」の冒頭からの全編1時間22分の再生が始まります。

*ここに引用された部分のみの繰返し再生は、ブラウザの〔更新〕ボタンで本ページを更新し、再表示される動画画面の〔スタート▶︎〕ボタンをクリック/タップしてください。


改訂:2026.01.15 末梢表現変更
2026.01.16 動画開始タイミング変更



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