
このごろ、古くから聴き慣れた「七つの子」の歌がなぜか日に日に優しさを増して聞こえるようになってきたことに不思議な思いがしています。そして今日はとうとう、こんなにやさしい詩を書くのはきっと女性で、それも子育て中の母に違いない… と思うに至りました。
しかしそれはずいぶん一方的な決めつけで、あまりにも独善的な思い込みと認めざるを得ません。それではと、この歌の成立の経緯を少し調べてみようと思い立ちました。
そして、その思いもよらない結果に驚きました。なんと、作詞者は我が敬愛する野口雨情氏。雨情氏の歌といえば先行記事に「雨降りお月」があり、また「波浮の港」の記事が準備中であったりします。そのどちらの歌も、擬音やオノマトペ、方言やかけ声、あるいは新造語などを巧みに用いた斬新で多彩な表現技法が大変魅力的です。歌は、しっとりとした情緒をともないながらもなお軽快かつ軽妙にその土地の風情や人々の暮らしの趣を謳い上げます。そしてそれが雨情氏の作風なのだろうとの思いを強く抱いていました。
「七つの子」の詩はそれらと全く違います。対極にあると言ってもいいほど違ってます。
それが雨情氏の作品だと判り驚きました。
でも、直ぐに気がつきました。
性格が大きく異なるこれらの歌に、一つのものが貫いている。一切の言葉の飾りを排して子を思う親の心をひっそりとシンプルに謳う歌と、斬新な技巧を凝らして人情の機微を軽やかにまた愉快に謳いあげる歌に、同じものが貫いている。
それは、やさしさ。
「七つの子」、歌は はいだ しょうこ さんのアカペラ… 静粛の中、至福のやさしさが広がります。
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七つの子
烏 なぜ啼くの
烏は 山に
可愛七つの
子があるからよ
可愛 可愛と
烏は啼くの
可愛 可愛と
啼くんだよ
山の古巣に
いつて見て御覧
丸い目をした
いゝ子だよ
烏 なぜ啼くの
烏は 山に
可愛七つの
子があるからよ
可愛 可愛と
烏は啼くの
可愛 可愛と
啼くんだよ
山の古巣に
いつて見て御覧
丸い目をした
いゝ子だよ
作詞:野口雨情
作曲:本居長世
作曲:本居長世
注)雨情の情、正しくは忄+靑(当サイト使用 UTF-8 コード体系に於いては"靑"をつくりとする漢字を表示できません)
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Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
1'27"
七つの子
作詞:野口雨情󠄁
作曲:本居 長世
歌唱:はいだ しょうこ
作詞:野口雨情󠄁
作曲:本居 長世
歌唱:はいだ しょうこ
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関連記事へのリンク:はいだしょうこさん "雨降りお月"
改訂:2025.05.01 この頃→このごろ,関連記事リンク先変更
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