この歌は「雨降りお月さん」として広く知られているように思うのですが… それがなぜに「雨降りお月」?
・最初に "雨降りお月さん…" で始まる一連のみの歌詞にメロディーがついた「雨ふりお月さん」が発表され、好評を博す。
・同年中に "急がにゃお馬よ…" の歌詞にメロディーをつけた続編が作られ「雲の蔭」として発表された。
・「雨ふりお月さん」は好評ではあったが一連だけの短い歌だったので、後年、続編の「雲の蔭」と合わせて一曲とし、題名を「雨降りお月」として発表された。
「雨降りお月さん」+「雲の蔭」 = 「雨降りお月」
その間の事情は Wikipedia が詳しいので引用します。
1925年(大正14年)の『コドモノクニ』正月増刊号で楽譜付きで発表された。野口雨情は初め題名を『雨降りお月』としていたが、中山晋平のすすめで『雨降りお月さん』とした。
この曲は好評であったため、同年の『コドモノクニ』3月号では『雲の蔭』という続編が発表された。両者はもともとは別の曲であり、中山晋平の付けたメロディも若干異なっている。
昭和に入ってレコードが普及し、この曲のレコード化されることになった際、『雨降りお月さん』だけでは短いので、中山晋平の提案により、『雲の蔭』と合わせてひとつの曲とすることとなった。このとき、野口雨情の最初の案を容れて、『雨降りお月さん』と『雲の蔭』とを合わせた曲の題名は、『雨降りお月』とされた。
1929年(昭和4年)に「雨降りお月」の曲名で佐藤千夜子が吹き込んだ。
戦後から1960年までにレコード売上は15万枚に達し、ロングヒットを続けている。
-ja.wikipedia.org
この曲は好評であったため、同年の『コドモノクニ』3月号では『雲の蔭』という続編が発表された。両者はもともとは別の曲であり、中山晋平の付けたメロディも若干異なっている。
昭和に入ってレコードが普及し、この曲のレコード化されることになった際、『雨降りお月さん』だけでは短いので、中山晋平の提案により、『雲の蔭』と合わせてひとつの曲とすることとなった。このとき、野口雨情の最初の案を容れて、『雨降りお月さん』と『雲の蔭』とを合わせた曲の題名は、『雨降りお月』とされた。
1929年(昭和4年)に「雨降りお月」の曲名で佐藤千夜子が吹き込んだ。
戦後から1960年までにレコード売上は15万枚に達し、ロングヒットを続けている。
-ja.wikipedia.org
しかしこの歌、"お月さん" と "お嫁に行く" とのかかわりが私にはなかなか解けない謎なのですが、雨情・晋平 黄金コンビによる作品の常に違わず、リズミカルで軽妙、くだけた語調、展開の調子よさに引き込まれてしまいます。
また、野口雨情氏特有の、方言のような訛りのような、判ったようでわからない、それがなんであれ、柔らかーい、ゆるーい響きが魅力です。
それにまた、オノマトペ (擬音/擬声/擬態語) 大好き大得意とみえる中山晋平氏が曲をつけているのですから、調子のいいことこの上なし、シャラシャーラーシャンシャン…… まさに黄金コンビですね。
とはいえ、よりよく楽しむために歌詞の謎解きを探して、ひとつの大変興味深い答えを見つけました。
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以下、野口雨情記念 湯本温泉 童謡館 〔童謡の歌の紹介〕より部分引用させて頂きます:
雨情の孫、野口不二子さんによると、雨情夫人ひろ*(さん) から興入れの日は雨が降っていて、栃木県塩谷郡喜連川(きつれがわ)から馬で2日もかかって来たという話しを聞かされていたそうです。当時この辺りのしきたりでは、花嫁は馬に乗って婚家に嫁ぎ、花婿や村人たちは、家の前で行列を迎えたそうです。
ひろも、しきたり通りに馬に乗って野口家に嫁ぎました。しかし、その日は、あいにくの雨でした・・・。
迎えた雨情は、白無垢姿の花嫁の濡れた綿帽子を心優しくはずしました。これが、2人の初めての対面でした。この詩はそのときのことを歌ったものです。
*(さん) は土のちり加筆
ひろも、しきたり通りに馬に乗って野口家に嫁ぎました。しかし、その日は、あいにくの雨でした・・・。
迎えた雨情は、白無垢姿の花嫁の濡れた綿帽子を心優しくはずしました。これが、2人の初めての対面でした。この詩はそのときのことを歌ったものです。
*(さん) は土のちり加筆
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雨降りお月
雨降りお月さん 雲の蔭
お嫁にゆくときゃ 誰とゆく
一人で 傘 さして行く
傘 ないときゃ 誰とゆく
シャラシャラシャンシャン 鈴つけた
お馬にゆられて ぬれてゆく
急がにゃお馬よ 夜があけよう
手綱の下から チョイとみたりゃ
お袖でお顔を 隠してる
お袖はぬれても 干しゃかわく
雨降りお月さん 雲の蔭
お馬にゆられて ぬれてゆく
お嫁にゆくときゃ 誰とゆく
一人で 傘 さして行く
傘 ないときゃ 誰とゆく
シャラシャラシャンシャン 鈴つけた
お馬にゆられて ぬれてゆく
急がにゃお馬よ 夜があけよう
手綱の下から チョイとみたりゃ
お袖でお顔を 隠してる
お袖はぬれても 干しゃかわく
雨降りお月さん 雲の蔭
お馬にゆられて ぬれてゆく
野口雨情 1925 コドモノクニ
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Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
2'20"
”雨降りお月”
作詞: 野口雨情
作曲: 中山晋平
Sop: 島田裕子
作曲: 中山晋平
Sop: 島田裕子
注)(夜が) あけよう=(夜が) あけるでしょう:推量・想像の意を表す(辞泉)
参照:小学館大辞泉 1995 小学館 (辞泉)
改訂:2022.04.24 抹消表現変更
2022.04.25 ビデオクリップ埋め込みコマンドエラー修正
2022.04.25 ビデオクリップ埋め込みコマンドエラー修正
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