月の光に与へて
おまへが 明るく てらしすぎた
水のやうな空に 僕の深い淵が
誘はれたとしても ながめたこの眼に
罪は あるのだ
信じてゐたひとから かへされた
あの つめたい くらい 言葉なら
古い泉の せせらぎをきくやうに
僕が きいてゐよう
やがて夜は明け おまへは消えるだらう
ーーあした すべてを わすれるだらう
水のやうな空に 僕の深い淵が
誘はれたとしても ながめたこの眼に
罪は あるのだ
信じてゐたひとから かへされた
あの つめたい くらい 言葉なら
古い泉の せせらぎをきくやうに
僕が きいてゐよう
やがて夜は明け おまへは消えるだらう
ーーあした すべてを わすれるだらう
立原道造 1937~1939 「拾遺詩篇」 より
出典:立原道造詩集 1988 岩波書店
改訂:2023.08.27 アイコンを掲載写真のサムネイルに変更
2024.05.10 文末掲載写真削除
2024.05.10 文末掲載写真削除
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