姉妹サイト "ボランティアらくだ" 開設

福祉のカテゴリーでの活動を目指す非営利任意団体「ボランティアらくだ」のホームページを当ブログの姉妹サイトとして開設しました。シングル・マザーあるいはシングル介護をされる方が支えている母子家庭や要介護者家庭への必要に応じた扶助を主たる目的としています。

昨年の大晦日、当時大変困難な経済状態に陥っていておられ正月を迎えるどころではなかった近隣のとあるシングル・マザーの方に巡り合い当面の扶助を申し出ました。
それが今日の "ボランティアらくだ" につながる活動の始まりです。

原点は二年前。
大阪のマンションで高齢の母親とその娘さんが遺体で発見された。死因は餓死。
餓死の言葉に衝撃を受けた。

餓死とは、およそ近代国家であれば、少なくとも前世紀後半以降においては、ある特殊な状況で起こりうる危険性のひとつとしてのみ考えていた。
そして今、曲がりなりにも福祉に税金が使われているはずではなかったのかと疑問が湧く。
しかしちょっと調べただけで、その年の前半には大阪で高齢の母親とその息子さんが、東京で高齢の姉妹のお二人が餓死されたことが判った。
大阪で亡くなられた母子は生活保護を受給中であった。
生活保護の受給中ならその家庭の経済状態は市の福祉課の監視下にあるはずではないか・・・
私の中で福祉という言葉が粉々に砕け散った。

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福祉という言葉は今では公的な配慮としてのそれを指すことが多いようですが、その定義は古く江戸時代に遡るようです。

「皆人類万物の霊長をして健康無恙の福祉(フクシ)を得てその天年を終らしめんがためのみ」(厚生新編) -wikipedia

注）無恙＝むよう〔名・つつがないこと, 異状ないこと, そのさま, 無事〕 -コトバンク

注）厚生新編＝フランスの『家事百科辞典』のオランダ語訳本の日本語訳本（1811‐39） -wikipedia

人類が万物の霊長であるからには "健康でつつがない福祉を得て天命を終えさせる" ためと言っているようです。
これからして、福祉を得られない人に福祉を得させるための扶助行為を福祉と呼ぶようになったと考えられます。

"福祉" の用語が日本の書物・文書に初めて登場するのがフランスの百科事典の日本語訳中に使われたのが初めてであるということは、福祉という概念が西洋から輸入されものであり、それから２世紀を経た今もなお借り物の概念に過ぎない実態が、福祉という言葉の由来で浮き彫りになってきます。

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それから私は福祉という言葉あるいはその概念と行為の持つ意味の見直しを始め、一年の後、冒頭に記したシングル・マザーの方への扶助の開始に繋がりました。

「ボランティアらくだ」設立の趣旨を記す当該サイトの「はじめに」のページよりその一部の、なぜ対象がシングル・マザー (介護) なのか、に関わる記述を以下に抜き書きします。

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彼女たちが一家を養うに足る収入を得るためには、内助の功を得て仕事に専念できる男性と競合して働かなければなりません。
これは明らかな不当ハンディキャップ・レースです。同等の能力を有していても同等の時間を仕事に充てることは難しく、また休日に心身を休める時間もなく研鑽で仕事の力を蓄えることも難しいでしょう。
加えて日本の男女間の賃金格差は22.1％もあり、韓国とイスラエルに続き調査46ヵ国中のワーストNo.３です。-2021, OECD Data
性役割とそれによる差別に起因する社会的に弱い立場に置かれているといえます。

https://volunteer-camel.blogspot.com/p/home.html

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改訂：2023.01.31 末梢表現変更
2023.04.01 Volunteer→ボランティア（組織名変更を反映）