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Cogito


東明の空の如く丘々をわたりゆく夕べの風の如く
はたなびく小旗の如く涕かんかな

或はまた別れの言葉の, こだまし, 雲に入り, 野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……

2020-02-26

後にも逢はむ

 

題詞:大伴宿禰像見おほとものすくねかたみの歌三首 その三


 
 
 
一瀬ひとせには 千度ちたびさはらひ 行く水の
  のちにも逢はむ 今にあらずと


大伴像見おほとものかたみ:萬葉集 699




注)一瀬には=一〔ひと•接頭•不特定のある一つの/ちょとした〕+ 瀬〔名•川の浅瀬〕+ には〔副詞•打消し/逆接の語が続き•…では〕川の瀬では(全訳) "一" は日本語の不定冠詞(俗解)
注)障らひ=障ら〔障る•自ラ四•未然•妨げられ/邪魔され〕+ ひ〈ふ•助動•連用•継続〉妨げられつつ, 邪魔されつつ(全訳)
注)逢はむ=逢は〈逢ふ•自ハ四•未然•巡り逢う〉+ む〔ふ•助動•四段•終止•適当/勧誘〕…するのがよい, …したらどうだ,…であるはずだ(全訳)



出典:新日本古典文学大系 萬葉集2 2000 岩波書店 (大系)
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集2 1999 小学館 (全集)
学研 全訳古語辞典 改訂第二版 2014 学研 (全訳)


改訂:2020.04.15 参照書籍名誤植訂正

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